『泣かない女はいない』長嶋有

泣かない女はいない

泣かない女はいない

えー、いきなりですが、図書館本なのでカバー裏の書き下ろしが読めませんでした。
カバー両面刷って、お金かかってるんじゃないのかしら?
初出一覧のタイトルをマジックで塗りつぶしたくなりました(笑)

それはさておき、読めなかった書き下ろし以外の2編、ひっぱたきたくなるようなダメダメ男が主人公じゃなかったので、なんとなく、これまでとは趣が違うように思います。
読後感もそこそこ良かったです。“そこそこ”というのは、長嶋有作品にとってはほめ言葉かと思います。
それでも、あの緩い感じは健在で、淡々と日常が描かれていて、そんな中ちょっとした事件が起こることで、転機があったり、感情の揺れがあったり、するんですが。
表題の「泣かない女はいない」より、「センスなし」の方が好き。
だって、主人公の行動にイライラするも、時々くぷぷと笑えるところなんかもあったり……。
余談ですが、聖飢魔IIの「蝋人形の館」、少し歌えると思う(爆)
なんとなく、角田光代っぽい空気を感じました。女性が主人公だったせいかな?

**ネタバレというか、読む前に知っちゃうとおもしろくないので反転します**

「センスなし」の主人公保子が愛人宅に入り浸りの夫に“慰謝料はいくらでも払うから別れてくれ”っていうくだりがあるんだけど、そこで保子は“お金なんか要らない”っていうんだよ! とりあえずいくらでもって言うんだから愛人との生活がままならないくらいに取ってやれよって思ったんだけど、そのかわりに額に肉って入れ墨ほれって言うの!! 笑えた〜。

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さんど > 予約待ち中です。最近、帯を別添えにしてくれる「装備」もあったりするので、どんなふうになってるか、ですね。最期は読まずに、期待してまっています(なんとなく、予想はつくけれど・・・) (2005/05/21 06:11)
ふりすか > 期待されるほど大げさなことではなくて、知らないで読んだほうが笑えるかな……という程度なのです〜。
こっちの図書館は時々帯ごと装備されてます。 (2005/05/21 10:42)
はるじおん > わたしもちょうど今、読み終わったところです。
そうなんだ!帯の裏側に書下ろしが?わたしも図書館本なので読めないです。残念。。
いつものように淡々としてるよね。こう、ぷかっと浮かんだ上澄みだけをすくっているみたいな。(わかりにくいね。)
わたしもセンスなしの方が好きだったわ。
ネタバレ注意の件は、笑えるというよりびっくりしたよ。
ものすごーい嫌がらせなのか、冗談なのか。。
(2005/05/21 14:12)
ふりすか > 冗談じゃないよ、きっと真剣だよ、あれは!
プライドを傷つけたいっていう気持ちなんじゃないのかな?
なんとなくわかる。
多分、お金ならある程度払えるような男だから、お金より、もっと何かダメージを与えたいっていうか。 (2005/05/21 15:22)