「このベッドのうえ」野中柊

このベッドのうえ

このベッドのうえ

ちょっと厳しい点数かな。。

あとがきにこんなことが書かれてました。

>日常生活のごく当たり前の事柄。その豊かさを味わうことにこそ、
>人生の喜びがあるんだなあ。そんなふうに、この頃、思います。
(略)

そうよねえ、そうありたいなー、うんうん。

>その一方で、お酒を飲んだときには、目の前にささやかな非日常の世界が広がります。
(略)
>この感じは何かに似ているような気がする。
(以下略)

はは、毎日が非日常になっちゃうよぅ(爆)
で、野中さんはその似てる何かを「恋」に似てるとおっしゃる。
んー、ブリッコ臭がします(笑)

8編の短編集。
いずれも、「ふたりだから(ふたりなのに)さみしい」といったフレーズが頭をよぎります。
ただ、まとめて読むには甘くてしつこさが残るような感じしたかな。
1編1編をそれこそ連載時に単発で読んでいたら、さほどそういう印象は受けなかったのかもしれないけど。
そういうわけで、どのお話も恋の話で、アルコールを飲む。
あえて、アルコールが出てきますとあとがきでわざわざ説明してるところが私的にはカマトトってるぜ(笑)と思ってしまう。
その出てくるアルコールに特別な役割と意味を持たせているならまだしも(著者的には持たせているのだろうが)あまりに描き方が弱いような……。
他の何でもいいじゃんか。
野中さんとは同世代のはずだが、この年になると、その小道具の扱い方がこっぱずかしい。なぜだろう。
小説だけでもそれを楽しむべきなのかもしれないけど(笑)
それともいくつになっても恋してないといけないのかしらん(苦笑)