八日目の蝉 角田光代
- 作者: 角田光代
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2007/03
- メディア: 単行本
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家族、結婚といった社会制度や血縁を超える、人と人とのつながりを描いてみたい。
(連載時の著者インタビューより)
私、好きなんですねーこういうテーマ。
特に血のつながりのない家族ものっていうんでしょうか。
こういうダメ男の存在は理解できないけれど、そういうダメ男を、わかってはいてもどうしようもなく好きになっちゃう女の存在はなぜかわかってしまう。私は絶対いやだけどね、そういう男。
でもでも。
好きになった男の子どもを一目見るだけのつもりが、さらって逃げてしまう主人公と、さらわれた子のその後、それぞれの目線でを描いているんだけど、ダメ男夫婦側の目線のストーリーもいつか読みたいな。
読んでから時間が経ってしまって、印象もぼやけているけれど、なかなか考えさせられる要素がちりばめられていて、おもしろかった。
多面的にもっと掘り下げて描いて欲しいと思う反面、そういうドライ度がかえっていいのかな。
人は、ふとしたことで道を誤っちゃうという。
なぜか主人公を応援しちゃうよね。
良くないこととわかっていてもそういう気持ちになってしまうのは、私も、危ういのかしら?