2月1日『平台がおまちかね』大崎梢

平台がおまちかね (創元クライム・クラブ)

平台がおまちかね (創元クライム・クラブ)


読後感もよく、いわゆる悪意のある悪者は出てこないので、いつでも安心して気分よく読めます。
書店が舞台で書店営業が主人公なんだけども、業界を多少知ってるだけに、リアリティを感じるところもあれば違和感を感じるところもあり。
まあ、フィクションですからね。
出版社の営業で欠かせないのは取次だと思うんだけど、そこのかかわりがはっきりしないと、なんでー??って引っかかるところもあって。
平台がおまちかねでは、書店ごとの自社の売上リストがありましたが、それって、ものすごい膨大な資料になると思うんです。某大手書店チェーンの支店ごとの動きは、そのデータが売られていたけど。
いまどきポスレジが基本?(笑)
で、ある書店でだけ目立った動きのある商品って、データ見なくても受注があった時点で何かわかるのでは?と思ってしまって。大手はわかんないけど、主人公の井辻くんが在籍している出版社の規模として不自然に思ってしまった。
あと、営業から編集に移動した吉野さんも不自然すぎるー。営業から編集に異動ってのもめずらしいし、だいたい、人気の営業マンが担当外れるときはきちんと挨拶するだろうと。わからん。
ダメですね、こんな読み方は。素直じゃないですな。
それでも、続編が出たら読みたいかも。営業日誌も何とかならんかな。
それから、業界用語リストなんか巻末にあるといいんじゃないでしょうか? 平台とかみんな知ってるのかしら?