九月の四分の一 大崎善生

九月の四分の一

九月の四分の一

著者の「アジアンタムブルー」は読み終わってみれば、そんなことも気にならなかったんだけど、どうもこの人の書く主人公の男を好きになれない。
この短編でも主人公の男はおんなじ感じで、4篇読むのがきつかった。

遥か遠くにいて、いまも君を近くに感じている。

という帯のコピー。
そうか?感じているのか?“君の近くにいるつもりの自分”を感じてるんじゃないの?
よくわからなかったです。私には。そんなに世代的に離れてるわけでもないのに音楽的エピソードも全く伝わってこなかった。
必ず音楽と絡めますよね、でも何だか思い切りが足りないようで中途半端な気もします。
表題作を読んでいて「ウフ。」で連載していた作品を思い出す。
手元にあった「ウフ。」でタイトルを確認するとそれは「ロックンロール」であった。
都合3作読んだけれど、もう手に取らないであろう作家の一人となりました。