負け犬の遠吠え 酒井順子

負け犬の遠吠え

負け犬の遠吠え

たまたま手にとったIn Pocketでの連載、たしか最終回を読んで1冊になるのを心待ちにしていた。
なぜなら、負け犬の最注目株がサーヤだと言い切っていたからだ。
それに、土井たか子緒方貞子などの例がまた、なかなか挙げにくいだろうに、怖いものなしじゃのぅ、と感心したから。

でもね、一冊読み終わって一番感じたのは「ずいぶん、恵まれた負け犬よのぅ……」という思いだ。
もちろん、30代未婚子ナシを負け犬と定義づけるという、開き直りっぷりはあっぱれだと思う。
ただ、あとがきの著者が「あなたは負け犬じゃないわ」といわれたエピソードが全てを語っているようにも思う。
著者自身、負け犬の中の勝ち組という意識があるからこそ、書ける代物かなあ〜などとひがみ根性の持ち主である私は感じてしまった。
そういういやらしさというのかな、そんな類いの。
私は、つい最近まで30代子なしバツイチ未婚、定職なしという負け犬だった。
でも、まったく負け犬とは思っていなかった。これはほんと。
会社勤めしているときよりも、結婚しているときよりも、うんと生き生きしていると自覚していたし、周りもそう思っていたと思う。
ただ、そういうなかで、私という人間を観てくれる人ばかりではないという現実にもぶちあたったけど。
決めつけっていうのは、この場合仕方がないと思うしそうしないとこの本は成立しないんだけど、それでも、根底に流れるのは、勝ち犬をバカにしている、そんな匂いを感じました。
またしばらくすると感じ方も変わるかもしれないけど、今のとこはこういう感想です。


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たま > こんにちは。新聞か何かでこの本が売れてるって聞いて、どんなんだろうと覗いてみたら、表紙がある意味強烈でびっくりした。でも、「負け犬」って、ひとつの表現なんだろうけど好きじゃないので買うのを止めました。気にはなってたんですけどね。 (2004/02/27 19:06)
ふりすか > たまさん、こんにちは。表紙がある意味強烈って?……それはおいといて、ほんとにそう思ってたら「負け犬」なんて表現使えないと思ったりもしました。そんなに売れてる理由は、私にはよくわからなかったかな。 (2004/02/27 21:38)
たま > あ、表紙、女の人の絵、です。個人的にあまり好みではなくて・・・ (2004/02/27 22:48)
エリコ > わたしもタイトルに抵抗があって、読む気がしないままでいます。
「SAVY」の特集だけは美容院で読んだんですが、なんだかすごく不快だったし、わざと自分を卑下する表現を使って人目を引くのもいやらしいというか・・・。
でもいまの時代、「未婚・子どもあり」「既婚・子どもなし」を無視して論は成り立つんでしょうか。雑誌ではないだけで、本では触れてるのかな。 (2004/02/27 23:29)
ふりすか > たまさん、表紙、もしかして著者をモデルにしてるつもり?と思ってたりしました。(考えすぎ)
エリコッコちゃん、結局、本人が未婚30代子どもなし、でもこうやって文筆業なんてやっちゃう都会の女……
というのを正当化したいがためにあえてこういう書き方をしているように思えてならなかった。
だから、あえて限定してるんだと思うの、そういう分け方。
きっと不倫に関する記述も決めつけすぎ!って感じて呆れるんじゃないかしら。
私は、呆れた(苦笑) (2004/02/28 00:19)
負け犬 > >30代子なしバツイチ未婚、定職なしという負け犬だった
↑これ負け犬じゃないじゃん。勝ち犬予備軍?
てか負け犬は定職あって収入もあるんだよ。
自分が輝いてるのは素敵ですけども、
子供いる勝ち犬もしくは男に遜色ない収入がある負け犬
以外の人は社会的な価値はないってことを言いたいんだと思うよ。この本は。社会的に価値があることが誰にとっても重要だとは限らないってことくらい理解できる頭の持ち主以外は読んだら不快かもしれないけど。 (2004/11/15 20:37)
ふりすか > 負け犬さん、はじめまして。ごめんなさい。私の書き方が不愉快な思いをさせてしまったようで……っていうか、頭悪くてすみません。思いっきり存在価値を否定されて凹んでしまいました。収入なくても、使ったお金は負けてなかったんですが。おっしゃる通り、「子どものいる女性」と「男に遜色ない収入のある女性」しか社会的な存在価値がないっていってしまえば身もふたもないというか、それじゃああんまりなのでは?と思ったからこそ、こんな書きようになってしまったのだと思います。論争はするつもりありませんので。私の様な理解度の低い人間とそのつもりはないと思いますけど。 (2004/11/15 21:16)