もっと、わたしを 平安寿子

もっと、わたしを

もっと、わたしを

ほんと「もっと、わたしを!」だ。と。(意味不明)
連作というのかな、主人公がかわって、それぞれが微妙に絡んでいるという。
5編収録されていて、男どもは徹底的に情けなく、女どもはしたたかだ。
読み始めは(ある種ネタバレだが冒頭に出てくるので書いてしまうが)ちょっとトイレに閉じこめられる男の話はいかがなものかと思いつつ、
(だっていくら腹を立てているからって、時分地のトイレに人、閉じこめます?)いまひとつは入り込めなかったのだけど、読み終わったときは爽快だったな。
みんながんばれよぉ〜っていう感じで。
だが決して、励まし本でもないし、あからさまに応援をしてるわけでもない。
そうやって、考えて悩んで生きてるの!って。
ああ、また普通の人々の生き様を読むのは楽しいし、好きだ。