森のなかのママ 井上荒野

森のなかのママ

森のなかのママ

人生はものすごい。どんなことがあっても否応なく続いていくから……

とあとがきで著者はいう。12年前に父親を亡くし、3年前に結婚したことを例に挙げ。
そうなのかな? 
否応なく続くのは、人生というより、時間というのかな……と25年前に父親を亡くし、去年再婚した私にはしっくりくるような。

本筋とはまったく関係ないのだけど、ページをめくっていて版面がとても窮屈でした。
のど側、小口側それぞれ1行ずついらないよ〜、余白がなさ過ぎて。
まあそれはいいのだけど、なんとなく私は、井上荒野には、大人の、それもクールな大人の恋愛を書いて欲しいと思ってしまった。
20歳のいずみちゃんを語り手に、彼女のママとパパを中心とした人間模様が描かれるのだけど、どうも、いずみちゃんが幼すぎるし、どのエピソードも人物描写も中途半端な感じで。
何もかもかわからずじまい。想像もできない、というのかな。
この本を手に取るちょっと前に、「ウフ。」に書評が載っていたんだけど、ほとんどあらすじで、興ざめした。これも余談でしたね。
んー、残念。