Q&A 恩田陸

Q&A

Q&A

これからあなたに幾つかの質問をします。
ここで話したことが外に出ることはありません。
これぞ小説!
質問と答え(Q&A)だけで物語が進行するリアルでシリアスなドラマ。
謎が謎を呼ぶ「恩田陸ワールド」の真骨頂。

以上帯より。

前半は良かったです。
事件に遭遇した人々へのインタビューは、事件そのものではなく、当事者のココロノヤミまで明らかにしてしまう。
途中のね、消防士あたりまでは、とーっても怖くて、もっともっと事件に遭わなければ、考えてもみない、思い返したりもしない事柄や、事件によって人生が変わってしまった人を描いてほしかった。
決して、事件の原因だとか真相だとかはなくてもいい。
自分が生きている、生活しているなかで、例えばこんな事件が起きたらと思うと背筋が寒くなった。
でも、でも、途中から、なんだか作品のスタンスが変わっちゃって残念だった。
個人的には、どの章も「これからあなたに幾つかの質問をします。
ここで話したことが外に出ることはありません。」ではじまり、人間いろいろ、人生いろいろ、コワイですねぇ〜っていう展開を期待してた。
だから、語り手が替わるのも、違和感があったし、ただインタビューだけで構成するには限界だったのかも、とも思うけど、最終章はガックリ。
ある真相を知ったのは怖かったけど、インタビューで炙り出して欲しかったな。

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まゆ > おそらく、これを読んで「前半が良かった」という人と、「後半がさらにおもしろかった」という人とに別れるだろうなあと思いました。どちらがいい悪いでなく、これはそういう小説だな、と。私は前半はマジで怖くて、後半はいかにも恩田さんらしい話の展開だと思いました。 (2004/08/17 20:28)
青子 > ふりすかさん、私も消防士の話は怖かったです。短篇として独立しても通用すると思います。で、ラストはいらなかったかな〜と思いました。 (2004/08/17 22:33)
ふりすか > まゆさん、私は恩田陸作品は「六番目の小夜子」くらいしか読んだことなくて、後半がらしいとはしりませんでした。。
青子さん、ラストは、同じことを書くにしても、もっと違った形がなかったのかなあ〜と思いました。 (2004/08/17 23:15)