愛という 前川麻子

愛という (文芸シリーズ)

愛という (文芸シリーズ)

ファミリーレストラン」がとても気に入ったので、少し続けてこの人の作品を読んでみるか、という気分で読みました。
あのー、なんか、結婚離婚をくり返すことに、何らかのステイタスを感じてるようなああ、勘違い女のお話みたいなんですけど。
それにどこが「愛という」なんでしょう。私にはわかりません。
まあ、最初の結婚はわかるんですよ、自分と違ってこういう人と結婚すれば穏やかな、自分と違った生活が送れるのかも、って心理なんかはね。
この主人公紅美と渡部のカップルは極端だろうけど、こういったズレってわかるな〜って。
もちろん別れるに決まってんだけど、それでも仕方ないの、やってみなくては。
渡部という男も頭弱いとしか言えないし。
でも、その後の展開から、ラストってどうなの? エピソード的にも中途半端。
それに、プロローグで語られた紅美という女の男らしさがさっぱりわからないんですが。
えーん、わからないことだらけで、私はこの作品が読み込めてないの?
みんなわかるの?
逆に女の嫌な、っていうか卑しさ満開という感じがするのですが。
最後に歴代の夫が一堂に会する場面がまた不愉快。書き方なんだろうけど、なに? 自慢?
ファミリーレストラン」のラストはそんなに不愉快じゃなかったのにな。
そしてとどめは
「なるよ。人を傷つけても、踏みつけにしても……(略)あたしだけは幸せになるって。……(略)」
という紅美の台詞。
ほんと迷惑な人。何様?
なんか、作者自身の経験をふまえて書かれてるのかそうでないのか知らないけど、自身も結婚経験が4回あるのに、こういう作品書くなんて、って。
ああ、もう1冊手元にあるんだけど、気がのらないなあ。
まあ、こちらは「ファミリーレストラン」後なので、大丈夫かも?