船宿たき川捕物暦 樋口有介

船宿たき川捕物暦

船宿たき川捕物暦

いつもだらしない中年男かよわっちい高校生の男の子を主人公に書く樋口有介の新刊が時代小説とはねぇ〜。かなり意外。
基本的に特別、時代小説も時代劇も好きじゃないんだけど、藤沢周平とか池波正太郎とか、少しはおもしろいと思って読んでいた時期もあるんですがね。
これを読んでいて、なぜか藤沢周平の「用心棒日月抄」を思い出す。
しかも、10年以上前にドラマになった「腕におぼえあり」好きだった箏があの音楽にのせて頭に浮かぶ。
だって主人公真木倩一郎のキャラって青江又八郎とかぶりませんか? 知識が浅い私ならではの発想でしょうね……。
おもしろくないわけじゃないし、良く調べて、ちゃんと書けたね、という感じ。
詳しくもないくせに! 計算ずくの、お約束だらけのある種の時代小説の定番なのかもしれないけど、他の誰が書い……(以下自主規制)。
木野塚探偵シリーズ読みたいよぅ。柚木でもいいや。樋口有介らしいもの、待ってます。
でも、これがシリーズ化しちゃったら無理なんだね。