『花伽藍』中山可穂
- 作者: 中山可穂
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2004/09
- メディア: 文庫
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- 「鶴」
思わずこのノン気の人妻に対して、君は冬香かよっ?と突っ込む自分がいました。
ごめんなさい。明らかに読み方を間違えています(恥)
- 「七夕」
とても素敵な一夜ですね。こういう時間のことはずーっと忘れないだろうなあ。
自分の気持ちを再確認できてよかったね、と思う。
でも、この男、人当たりは柔らかいけど危険な男だよなあ。
自分の夫だったら許せんな。
- 「花伽藍」
うーん、ちょっとどうなのかしら? いい話かもしれないけれど、誰にも感情移入ができません。
いくら人当たりがいいとはいっても、元夫にそこまでやるか?
女が一人で生きて行くのは大変なんだぞ。
なんか主人公の甘さにイラつく。
それに、唯一魅力的なキャラのユリちゃんを、無理矢理ビアンにしなくてもいいのでは?と思ってしまう。
でもそこが中山可穂たる所以なら仕方ないのかなあ。
- 「偽アマント」
これが1番好きかも。仁子のキャラがいいし、普通の恋愛小説として読めるうえに、
バイとかビアンとかの設定でも自然。
- 「燦雨」
これはコワイよー。40代で恋に堕ちて、片方は家庭も捨てて二人で生きていく。
やがて、介護する側とされる側になるという容赦ない現実。
もちろん女同士だけじゃないけれど、二人が一緒になったいきさつを考えると胸が痛む。
一緒に死ねるって究極の幸せなのかな。私は、少なくとも先立ちたいとは常々思っているけれど。
・・・・・・「失楽園」(違)かなり汚染されています(爆)