『恋愛小説』
- 作者: 川上弘美,篠田節子,よしもとばなな他
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2005/01/26
- メディア: 単行本
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サントリーとのコラボレーションで超話題のミニ本「新潮ハーフブック」が一冊に!
5人の名手による極上の物語。
と収録作家リストともに帯に書かれてます。
その、コラボレーションとは、「ハーフロック&ハーフブックキャンペーン」というもので、サントリーの対象製品のウイスキー・ブランデー1本に、そのミニ本がついてくるという。
大人の恋愛を描いた小説で、主人公がウイスキーやブランデーを飲むシーンも要所に登場します。
こんな素性(?)の本なのですが、これでウィスキーやブランデーが飲みたくなるかい?
ううんにゃ、ならない。
ミニブック欲しさにお酒は売れても、単行本を読んでお酒は売れないだろうなあ、これじゃあ。
川上弘美
とってつけたように登場してびっくりした。ブランデーとか、ホッとウィスキーとか。
登場人物のつかみ所のなさは毎度のことかもしれないけれど、不思議さとかそういうものが感じられず残念。
篠田節子
タイトルが「夜のジンファンデル」なのに冒頭でいきなりアイレイモルトときましたか!
で? アイラの何を飲んでるのさ? いきなり悶々とする。
やっぱボウモア?サントリーだし。
途中までは、タイアップ、もとい、コラボとしての役割を充分果たしつつ、面白いかも、と思っていたら、ラスト、どうしてこうなるの? 途端に興ざめ。
乃南アサ
コラボじゃなければなかなか興味深いお話でしたよ。男と女の気持ちのすれ違い。
よしもとばなな
これは断トツおもしろかった! お話自体も、ウィスキーの描き方も。
普通バーで女の子が飲むのはカクテルで、ウィスキーのストレートなんておかしい!
と世間的には思われることなんかもリアルだったりして。
コラボレーションとしてもきちんと役割を果たしていますね。
最近のよしもとばななは好きになれなかったんだけど、これはいろんな意味で上手だなあと思いました。
ちょっと文句のつけようがない。
何となく、このおじいちゃんにダンナサンを重ねてしまいました(ごめん)
でも、自分はおばあちゃんではなく、孫である主人公に近いかなと思ったんですが……(爆)。
あ、あくまでお酒の飲み方っていう点で。
帯の表4側に
恋を読む。恋に酔う。甘くせつない痛みが胸に広がる、ひそやかな時間――恋のある人生をゆっくりと生きて行きたいあなたへ
とありましたが、そうですか? 私にはこのコピーがこの本に適しているのかはよくわかりません。