「メタボラ」桐野夏生

メタボラ

メタボラ


最初、主人公が何者なのかわかんなくていらいらするわ、魅力的な登場人物は出てこないわ、方言がさっぱりわからんわで、なかなか進まなくて、読み終われるか自信がなかったけど、第1章の終わりからだんだんペースがつかめてきて、それからはあっという間。
ただ、分厚いので通勤時はつらくて持参する気分になかなかならず(笑)
沖縄のゆるさと、移住者と地元民の問題、に絞ってもかなりな作品になるような気がしたので、ちょっと要素を盛り込みすぎかなあという印象も。あんまり書いちゃうとネタバレになるので避けますが、だんだんと謎が明らかになっていくのもおもしろいんだけどね。
去年、それこそ、ちょっと垣間見ちゃった者としては、昭光の親を取り巻く政治的なこと、移住者と地元民との確執に絞ってもかなりどろどろとしたものがある程度のボリュームでかけるはずだよなーと思うと、ちょっとザンネンかな。