『わたしを離さないで』カズオ・イシグロ

わたしを離さないで

わたしを離さないで

なんとも感想の書きづらい作品です。
実は、調べてみたら、購入したのが去年の2月!! 
で12月くらいから読み始めようと枕元に。
約10ヶ月ほど熟成させたってことか(違)
さて、実際手をつけてからも、調子が出るまで時間もかかったし、最初の数ページでしばらく放置してまた最初から読み始めたりといった具合で(汗)さくさく読めないんです。
結局先月美容院で6章ぐらいまで読んで、それから図書館本を優先させつつ、ようやくこの日が来ました(笑)
翻訳が苦手だからというわけでも、話がつまらないわけでもなく、ただ、この静かな文体と肝心なところをスルーさせながらの淡々とした進行…疑問をどんどん抱えながら読み進むのって、結構つらいですが、読んで損は絶対にない作品だと思いました。
予備知識なしで読んでくださいね。
思い出とか、運命とか……自分がどう生きるか、そして、死ぬときのことを考えてしまいました。
自分だけのじゃなくて、命について。大雑把だけど、そういうこと。
いつもの★5つはかなりテンションあがっての評価なんだけど、そういう派手さはないんだけど、いい意味で余韻を引きずるというか、なにかのときにこの作品を思い出す、そういう感じ。