『激流』柴田よしき

激流

激流

二日前から読み始めたんだけど、眠れない夜に眠気が来るまでのつもりが読了。

京都。中3の修学旅行でグループ行動中、小野田冬葉が失踪した……。
二十年後。
それぞれの毎日を送るメンバーの元に過去の亡霊が姿を現す。

失踪した冬葉が生きているのか否か、なぜ失踪したのか、20年もあとに、メンバーに降りかかる不可解な事件は誰の仕業なのか…。
と、ミステリーなんだけど、もう、そんな犯人探しはどうでもいいというか、私が女だからかもしれないが、様々な女の生き様というか、生き方を見せつけられた部分が大きい。もちろん男子も同様だろう。
それぞれの女の生き方の断片が、身につまされるといおうか。
そのグループだけじゃなく周りの女たちにある断片まで。
あの人の生き方が身につまされるではなく、あの人のああいうところ、この人のこういうところ、とか本当に断片で。
読み終えたら、女の感情がいくつもパズルのピースみたいに頭に残って、つなげ合わせてみても1人の人間にはならないから、ますます眠れなくなった(苦笑)