『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』桜庭一樹

砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない―A Lollypop or A Bullet

砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない―A Lollypop or A Bullet

一応ライトノベルにカテゴライズされてるんだけど、もったいないな〜。
もちろん、突飛な設定*1ではあるけれど、途中切なくて何度も泣くのを我慢したくらい。
重いし、痛いし…特になぎさのリアリストぶりが痛くてね。藻屑ももちろん痛いんだけど、想像できないから。
なぎさの担任みたいな教師が、大人が、もしまだ現実に存在するなら、救われるこどもも多いのかもしれないなんて思ったり。
そして、その担任の言葉「生き抜けば大人になれたのに」。

最初は文庫でそのあと単行本化したそうだけど、内容はイラスト以外変わらないのかしら?
同じだったら、大人側の視点も書かれたものが読みたかったかもしれないな。。
今まで読んだ桜庭作品――といっても『私の男』と『赤朽葉家〜』だけなんだけど――で一番好き。
コミック版を注文してしまったくらいです。

*1:だって、人魚を自称する転校生、その名も海野藻屑って、最初はちょっと引いたけどね。